世界の平和憲法②:軍隊を持たない国と言われるコスタリカ

軍隊を持たない平和憲法のお手本の国として、よくコスタリカのことが話題になります。
コスタリカのことについて書かれている、日本語のサイトをいくつも読んでみたのですが、「どれくらい軍事化していないか」の記載については、けっこうバラつきがあるようで、どれが確かな情報かがわかりにくいと感じています。
中には、「警察も完全な丸腰で銃さえ持たない」と書いてあるものまでありましたが、他のサイトで確認してみても、この記載は誤情報のように見受けられます。

先のブログページ
『世界の平和憲法①:「平和憲法は日本が唯一」ではない 』でも引用させていただいた、「知って楽しい世界の憲法(西修・著、海竜社)によると、

コスタリカ憲法12条
  1. 恒常的組織としての軍隊は、禁止する。
  2. 警察および公共の秩序維持のためには、必要な警察力を有する
  3. 大陸協定を通じて、または国防のためにのみ、軍隊を設けることができる。
  4. いずれの場合も、軍隊は常に文献に従属しなければならない。
  5. 軍隊は討議してはならず、また個人的にまたは共同して政見または宣言を発表してはならない。

ということが明記してあるようです。


コスタリカの軍備などについて解説している多くのページに共通しているのは、下記のような事柄でした。

共通して書いてあること
  1. 軍隊はない
  2. 国内の治安維持は警察が担っている
  3. 警察はライフルや機関銃などの小型武器のみ保持しており、多くの国の軍隊が持つような戦車・装甲車、戦闘機、大砲は持っていない。

またバラツキがあった事柄として特に取り上げておきたいと思ったのは、

記載にバラツキがあることがら
  1. 米軍の駐留があるかどうか

この点については記載にバラツキがあり、取材している時期などによっても状況が違うかもしれず、一概に記事の間違いを指摘することはできないし、今現在どうなっているかも確認できていないことがらとして、今後の確認項目としようと思います。

コスタリカの軍事の現況がどんな感じかということよりも、より大切だと感じたのは、
コスタリカは自国の特徴として、『平和ブランディングを推し進めてきている』
ということです。
これは国としての意志を、自国だけでなく他国にも示す意味で、日本が大きく参考にできる可能性があると感じました。
具体的に言うと、

  1. 侵略されないような努力をずっとしてきている
  2. 周辺の国からも平和の国として認められている
  3. どこかで戦争が起こったら負傷者の手当てや難民のケアをし、さらには周りの国々の平和をも守るための努力をしている
  4. 国連平和大学を誘致している
  5. 近隣国間の紛争において、アメリカから軍事的協力を求められても明確に「NO』の意思表示をするともに、中南米地域平和計画を提案している。

おそらくコスタリカにも、何も問題がないということはないでしょう。
それでも、「自分の国は戦争しないんだ」ということを、意志を持って国内外に貫くということの意味は本当に大きいことだと思います。
そうしてそれを貫いているうちに、まわりの国からもそう認められ、軍事にかける予算を教育や環境などに徹底してかけてきたことで得られているものは、他に替え難い価値があるだろうと思います。
日本もそういう国を目指せる可能性があったのではないか?
今からでも そうすることができるのではないか?
そう、心に強く思います。



【参考にさせていただいたWEBサイト】

■テンミニッツTV:軍隊を持たない国は存在するのか?
■GLOVAL NEWS VIEW:軍隊を持たない国:コスタリカと平和
■JICAなんとかしなきゃ!プロジェクト:軍隊を持たない国、コスタリカ共和国
■足立力也 へいわ本舗
■UNITED PEOPLE:コスタリカ国内に米軍が駐留」という誤った情報についてコスタリカ研究家足立力也さんに聞きました
■Yahoo!ニュース:「平和主義」コスタリカに本当に軍隊はないのか?

おすすめの記事