【勉強会の記録】2022.5.15 脱原発をめざす講演の集い

今日午後は、JR京都駅近くで行われた、脱原発の勉強会に参加しました。

講演は、福島県いわき市議で、福島原発刑事訴訟支援団団長の佐藤和良さんと、今日から!「はんげんぱつ新聞」三代目編集長に就任された、末田一秀さんのお二人の登壇でした。

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佐藤和良さんの話。

●放射能汚染水 海洋放出の件
・いわき放射能市民測定室 たらちねで、海水サンプリングを年に4回測定している。
海水と、海水中のプランクトンを第一原発近くの海洋で採取、トリチウムの測定を海洋放出がはじまる前から継続的に測定している。

・2011.3.11 19:03 原子力緊急事態宣言が出されてから今も解除されていない!

・現在の福一について。廃炉というよりもまだ収束作業しているくらい。燃料デブリ取り出す見込みもない。特に格納容器の上ふたが極めて高い汚染。

・2021.4.13 廃炉・汚染・処理水対策関係閣僚会議で海洋放出の基本方針決定。
(国会でも委員会でも閣議決定でもなく!) 廃止措置計画がないのに、海洋放出だけ決めている。
二次被害の懸念、漁業者への配慮なし。
2015年「関係者の理解なしにいかなる処分も行わない」と漁協との文書に明記されたにも関わらず、ないがしろにしたまま海洋放出方針を決めている。
福島県内59自治体の7割が反対または慎重な対応求める。

・「処理水は本当に安全なのか?」22.1月 天野光・元日本原子力研究所主任研究員の講演より
濃度以下であったとしても流されるのはトリチウムだけでなく種々の放射性核が流される。
本当のリスクが不明なので、予防原則に従って放出してはいけない。
取り返しがつかなくなってからでは遅い。
放出以外にも、石油備蓄用巨大タンクや、水を固化して半地下で保管しているアメリカのサバンナリバーなどの例がある。
今月18日以降にパブコメ後、6月から本格工事に入る予定で、パブコメ大事!

・結局ゼネコン利権。
鹿島など、4年で430億円の工事費用。

・理解と合意のない海洋放出設備工事の本格着工中止。
情報公開。国民的議論、国民的理解と合意形成求める。

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●福島原発刑事裁判について 2012年、福島原発告訴団の福島県民1,324人を含む、全国総勢14,716名が、東京電力の旧経営陣3人を告訴。
2013年9月、東京地検が不起訴処分とするも告訴団は不服として、東京検察審査会に不服を申し立てた。
2015年7月、東京第五検察審査会が強制起訴決定(業務上過失致死傷罪)
2017年6月、東京地裁初公判→2019年9月無罪判決。
指定弁護士は「原子力行政に忖度した判決だ!著しく正義に反する!」として控訴。
2021年11月、東京高裁控訴審初公判。
2022年2月、第二回公判。現場検証と証人調べ不採用。
6/6 第三回控訴審で結審するとされている。
(他にも書くこといっぱいありますが、ややこしくなるのでこれくらいで💧

詳しくは、福島原発刑事訴訟支援団 https://shien-dan.org/

・刑事裁判が認定する被害者は57名。
原発の水素爆発で怪我をした東電関係者など13名、双葉病院とドーヴィル双葉から避難の際に亡くなった患者44名(人間の尊厳が守られなかった過酷な避難による死)

・他のいくつもの裁判の結果も重要に絡み合う。

・2021年10月末の東電株主代表訴訟で、原発事故後はじめて裁判官が福一現場に入った。

・地震調査研究推進本部(地震本部)が02年7月に公表した「長期評価」の信頼性をどう判断するかが、争点になっているようだ。
https://www.jcp.or.jp/.../2019-09-21/2019092114_01_1.html

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末田一秀さんのお話

・原発は、コストが安いとか、温室効果ガス削減に寄与するとか、さんざん言われてきたが、それは嘘っぱちであることが、明確な資料やグラフ等で示してくださった。
わかりやすい。
石油の枯渇も、何十年も前から「もうなくなる」と言ってるけど、なくなってないよね!と。

・岸田総理が総裁選の時、「核燃料サイクルやめるとプルトニウムが増えるのでは?」と、あまりに認識のない発言。
六ヶ所再処理工場稼働させた方がよけいプルトニウム余剰が生じる(2022年度上期竣工予定)

・プルトニウムをアメリカやイギリスに引き取ってもらう事例紹介→倫理上どうか?
(アメリカには世界で唯一稼働している地層処分場WIPPがある)

・気候変動対策とからみ、よく話題になるエネルギー基本計画。
結局、原子力に引っ張られるから、再エネ目標値を上げられない。
(2030年の原子力割合 引き下げられない)

・運転開始から40年超の、福井県内原発3基。中間貯蔵施設が争点。青森県むつ市の施設共同利用したい関電。
むつ市長は難色。(これどういうことなのかイマイチ意味わからず、勉強要) https://www.nishinippon.co.jp/item/o/692328/

-------- さいごに。 書籍販売コーナーで見つけた本。 「小浜市民はいかにして原発を拒否してきたのか」

そう、原発銀座の福井県にあって、高浜町/おおい町と、美浜町/敦賀市に挟まれて、唯一原発を立地しなかった小浜市。
ついつい「原発のあるところ」に目が行きがちだけど、海沿いの街で「原発のないところ=反対運動で阻止したところ」でもある。
そうやって原発を阻止し続けた小浜は、今 原発問題とはべつのところで動いている、北陸新幹線京都延伸問題の起点となるのが小浜市だ。
原発を阻止し続けて、新幹線は受け入れた小浜市。 知りたい知りたいと思ってたら、特集の本が目の前にあらわれた。読みます。

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